#6番外編「手合わせ」(中国タイトル「比武招亲」)
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B09PZ8J99D/ref=atv_dp_share_cu_r
・名言
Not searching for unusual subject matter, but making the commonplace unusual.—— Edward Weaton
(物珍しい題材を探すのではなく、ありふれた題材を非凡なものへと変える。)
エドワード・ウェストン - Wikipedia(1886年~1958年)
アメリカの写真家。
・作画スタッフ
脚本(剧本)は李豪凌、絵コンテ(分鏡)は陈绍宇(陳紹宇)。
・比武招亲
原作タイトルの「比武招亲(比武招親)」とは、武術大会によって婿を募集する古代の方法のこと。女性をトロフィーとして、最も優れた武術を持つ者が結婚契約を結ぶ。
今回の話は、こういった古い因習にまつわるエピソードになっている。
・番外…?
日本人の感覚からすると、普通にこれも本編でいいじゃない?と思う。
番外編ということで本編の時系列からは一旦外れるが、全く無関係というわけではない。見進めていくと分かると思うが、この思文(スーウェン)師匠はマジでMVPである。日本では6話とされているが、中国ではナンバリングされていないため、ここから話数カウントが1話ずつずれている。ちなみに英語版では5.5話とされている。
・どこかでみたことのある格ゲー
喬苓は「餓狼伝説シリーズ」の不知火舞っぽいキャラクター、小時は草薙京っぽいキャラクターで対戦している。陸光はテリー・ボガードっぽい。陸光は喬苓に10割削られて完全敗北。
中国はゲームに厳しい検閲を課したこともあって以前はPCゲームやWebゲームの割合が高い傾向にあったが、スマホの普及によってライト層が増え、いまやゲーム人口は7億人とも言われている(2021年時点)。
・欧陽(オウヤン)の父親、年齢設定など
吹き替え声優はなんと千葉繁さん(!!)髪型で言えば、これも餓狼伝説シリーズの秦崇秀っぽく見える…見えない?(うーん)
日本語版では標準語で喋っているが、中国語版では広東訛り(広東語)で喋っている。
これは、欧陽父がカンフー(功夫)の達人であることにちなんでいるそうだ。
北京語では拼音は Gōngfu だが、ブルース・リーの中国武術香港映画の映画が世界的にヒットした際、ウェード式、もしくは広東語の伝統的な表記法によって Kung-fu と書かれ、英語読みされた「カンフー」[ˌkʌŋˈfuː] ( 音声ファイル) が世界的に中国武術一般の総称として広まった。(wikiより)
欧陽といえば、魔道祖師にも欧陽子真という少年道士がいたな~。
娘と結婚させたい相手と勝負する際、父親が任意で負ければよい話なのだが、この父親全く手加減をしないため、どうやら結婚させるつもりはないらしい。えぇ……。
追記)欧陽(歐陽)は名字。中国の複姓(二文字以上の名字)のうちでは最も多く、百家姓にも入っている。
また、2023年9月に発売された公式設定集によると思文と欧陽は7歳差で、告白した当時、思文は13歳(!)、欧陽は20歳。現代の思文は65歳、欧陽は72歳という設定だが、日本の65歳はまだ全然若いので年齢設定に若干の違和感を覚えるところである。
思文については、これは名前で、小劇場などでは「劉師」と呼ばれているので本名は「劉思文」ということになる。というか、あらすじでは劉思文と書かれている。
・「成人したばかりでお前より若いじゃない。噂になったら恥ずかしい。」
欧陽の母親の言葉。急速に経済成長を遂げてきた昨今では必ずしもそうといい切れないが、中国の伝統的な結婚観念では、「男性が女性より年上でなければならない」とされてきた。「娶る」って単語久々に見たな……。
今回のテーマはこの辺の社会問題にも触れている。一人っ子政策の影響もあり、中国の結婚事情はかなり複雑であることに加え、「女性は男性に守ってもらう」「婿は嫁より全てにおいて勝っているべき」「彼女が年上だと男性は成長しない」という古い思考も根強く、本人や親族間の考え方の対立は日本より激しそうだ。
※現在一人っ子政策は廃止され、夫婦一組につき3人の出産を認めている。
・現代の手合わせ
老人となった現代の思文。欧陽の母親は手合わせの立会に来ていない。死亡したのか、動けないのか。
欧陽の親に結婚を認められていないが、事実婚の模様。
・挿入歌
今回は歌詞字幕がある。
・本国版ED
中国版EDは放送が5月20日(恋人の日。520が我愛你の発音と似ているため)に近かったこともあり、視聴者投稿企画で集まった写真付き恋にまつわるエピソード集となっている。日本版では放送時期が異なるし理解が難しいためイラストレーターの動画に差し替えられている。
また、中国語版はED後に「時光委託人 逍遥散人」も企画投稿している。
中国解説本などでもしばしば語られているが、中国のサブカルは公式とファンの距離がかなり近いのが特徴で、時光代理人も視聴者投稿企画を実施している。